行こうぜ、ピリオドの向こうへ2011/09/19

 ライヴに行ってきた。
「氣志團 presents 極東ロックンロール・ハイスクール/VS 東京スカパラダイスオーケストラ」@Zepp Tokyo。
 友達から久しぶりにメールが来て、行くつもりだったライヴに急用で行けなくなったのでいらないか、と。喜んで譲って頂いた訳さ。
 スカパラは何度か行ったことがあるけれども氣志團は初めて。念のためツタヤで最新アルバムとシングルコレクション借りて予習して望みました。何せOne Night Carnivalしか歌えないもんで。付け焼き刃ですけどねー。
 立ち席で作り置きで気の抜けたライムウォッカソーダなど呷りつつウロウロしてて、いやーアウェー感ハンパない。
 何しろライヴハウスという場所に私が慣れてない。その上氣志團は初めてだ。舞い上がる気持ちが完全に空回りになりかけてるのが自分でわかる。ひとりですし。
 後方左側、PA横の辺りで腰を落ち着けることにして、うんまぁ割といい位置だったのでは無いでしょうか。ちょっとね、斜め後ろの殿方が体臭濃いめの方なのが難点でしたが。

 まずは対バンとなるスカパラのライヴから。
 入場が「ペドラーズ」。順序は最早覚えてないけど「Boogie Stop Shuffle」「All Good is One」「Twinkle Star」「水琴窟」この辺りは去年〜今年の新譜から。それから「CALL FROM RIO」もやった、あとは「STORM RIDER」「5days of TEQUILA」「DOWN BEAT STOMP」「SKA ME CRAZY」(メリーさんの羊ではなくマンボからでした)「ルパン三世'78」は間違いなく記憶にあって〆は確か「Pride of Lions」でした。
 わからん人には何が何やらでしょうが、全体的な印象で言えば勝負を勝ちにきている攻めの選曲です。
 話しているうちにグダグダになっていく谷中兄貴のトークはきっとまだ酒が足りてない。欣ちゃんの妙にコブシの聞いた喋り方を聞くのも久しぶり。「あの、ぼくいつもこう言う喋り方なんで」と断りつつもカメラ目線。大好きだ欣ちゃん。
 加藤君は相変わらず細い体でぐにゃぐにゃ動き、兄貴は立派な体格に物を言わせてバリトンサックスを軽々扱い、GAMOさんのテナーサックスは色っぽく、北原さんは切れ味鋭くトロンボーンを振り回し、NARGOさんの鈍くささはステージの小ささで目立たない、感じだ!
 立ち位置の関係で沖さん大森さんは把握しづらいのが残念。
 衣装は「Sunny Side of Street」のジャケ衣装だったんですが、北原さんのベストがね……実にいい。写真で見るとあのスーツは黒く見えるんですが実際は青みがかったブルーブラック。それでベストは前身頃はズボンと同色のブルーブラックで背中が白。体をねじった時、体を反らせた時、白がすごく目立ちまして、体脂肪率の少ない細身な背中のしなやかさが引き立つ感じです。おいしい。
 堪能!

 で、氣志團。
 うん、面白いとは聞いてたけどちょっとこれは聞きしに勝る。
 予習が不十分だったもんで、これははっきりやったとわかるのが「キラキラ」「Rock'n Roll Graffti」「結婚闘魂行進曲『マブダチ』」、あと「One Night Carnival」位しかないんですが、なんというかねー。これスカパラもですけどねー。曲がわかんなくても絶対にライヴが面白いように作ってある。すごいサービス精神。寸劇やMCも若干自虐ネタが多めだけれど、結局腹抱えて笑ったもんなぁ。スカパラに釣られてきた一見さんにも優しかった。
「今日初めましての人、恥ずかしがらずにちょっと手ぇ上げてもらえるかな?………OK周りの人は顔覚えておいて。次から迎えにいくから」
「(スカパラの)誰が怖いって?だって全体的に怖いじゃん!あの人達武闘派だよ?氣志團唯一の強みは人数だけど、それすら勝てないからね?(氣志團6人、スカパラは9人)」
「One Night Carnival」には客席全体合唱のところがあるんですが(初めて知ったが何とか紛れて付いていけた)
「うちにはこの曲しか無いのに……歌ってくれない人がいる」
 この後氣志團には「One Night Carnival」以外いかにヒット曲が無いかをひとくさりやり、「それでも歌ってくれない人がいると……俺は(スカパラの)沖さんの家まで歩いていって、ポストに弱った鳩を2羽入れてくるかもしれない」
 心優しい沖さんは鳩を心配し、弱った鳩が死んだら心を痛めて病気になってしまうかもしれない、そうしたら日本の誇るライヴバンドスカパラがどれだけの危機に直面することになるか──。という風が吹けば桶屋が儲かる的な話を色々妙な描写を交えつつ、語る。
「君がほんの少し『やだちょっとそんなの恥ずかしィー』って思った、ただそれだけの為に……」
 笑うと腹って抱えるもんで、膝からも力が抜けるんだなって思いました。
「でも2番のサビの歌詞なんてわかんない人もいるよねぇ!『歌わなかった』んじゃなくて、『歌えなかった』んだよねぇ?」
 これから歌唱指導リピートアフタミーの後再度合唱部分からやり直し。
 やー面白かった。次に機会があれば「One Night Carnival」の振り位は覚えて参加したいものです。あと「結婚闘魂行進曲」は振りがとても可愛らしい。

 アンコールは氣志團とスカパラホーンズで「ビー・バップ・パラダイス」。「恋人」のシングルB面、スカパラホーンズ参加の氣志團楽曲、ビー・バップ・ハイスクールの主題歌だそうなのですがすごくマイナーな曲らしく「スカパラに9年前参加してもらった曲です」と紹介されたときの会場の反応が明確に「そんな曲あったっけか」でした。更に女性ボーカルが必要な為にまちゃまちゃがゲスト。カオスだったなぁ……。

 あっという間の3時間でした。楽しかった!