四次元ポケット的な2011/06/27

「でさぁ、心を読めるNEXTだからこう……目くらまし的な何かを。時間差つけて2段構えで!」
 身振り手振りを交えて言う虎徹に、斉藤はぼそぼそと呟く。
「もう少し具体的に言いなよ。」
「だから、バニーが使うつもりの効果と、あいつに本当にかますための効果と、これは俺閃光弾かなんかがいいと思うんだけ、どとにかく違うもんにしとかなきゃ効かないんで何かこう……」
「………バーナビーから騙さなきゃならないのか。どう騙す。」
「ま、あいつが俺を信じてくれる方に賭けますけどね。どう話を作ったら騙されてくれるか」
「少しは自分で考えたらどうなんだいタイガー。動きを先読みするんなら……脳から筋肉へ出す電気信号を読むくらいしか。」
 蚊の鳴くような斉藤の声を聞き取って、虎徹は手を打った。
「さっすが斉藤さん!それだ、電気信号だって言われてもわかんねぇから音だってことにするわ!超音波!で、その後閃光弾!できないかな!」
「簡単に言ってくれるね、君も。」
 斉藤は無造作に足下の箱をかき回し、ボール状のものを2つ取り出した。かん、と叩いて蓋を開ける。
「前に、一応試作した奴でね。回路とハコはまとめてみるけどテストする暇はないから、上手く動くかはギャンブルだな。」
「だぁいじょうぶ!おれ斉藤さんのこと信じてる!」
 作業にかかる斉藤にそれ以上話しかけるの止め、虎徹はラボの中を見渡した。
 うげ。
 ハンガーに吊るされた自分のスーツに思わず声が出た。改めて見ると損傷具合が著しい。
「……よく生きてたな、俺」
 ぽつりと呟くと、隣で斉藤が何か言う気配がする。
「動いて平気なのか、タイガー」
 虎徹はにっと笑ってみせた。
「斉藤さんのスーツのおかげでね!」
 ふん、と呟く斉藤の手元は一切止まる気配がない。虎徹はあごを撫でながら考えた。
「斉藤さん……今俺のスーツ使えない、よね?」
「見てわからないかい」
「いやここまでとは思ってなかったんで。……戦ってるとこ生身で割って入ったら、さすがに死ぬよなぁ……」
 ふう、と斉藤が小さなため息をつくのが聞こえる。
「ハンドレッドパワーはどうしたんだ」
「ちょっと事情があって今能力切れ」
 がん。斉藤はカプセルの中にまとめたものを、作業台に叩き付けて蓋をする。
 ぽい、と虎徹の方にそれを放って、斉藤はさっきと別の箱から何か取り出して虎徹に差し出した。
「スーツのロープ射出機構を作った時に使った実験用の模型だ。使う要領はあっちと同じ、君の体重くらいなら支えられるはずだよ」
「斉藤さん、すげぇ……。漫画みたいだ」
「バイクは表へ回しておくからな」
「ありがとう!天才だよあんた!」
 勢い良く走り出す虎徹の背に、斉藤は叫ぶ。
「必ず勝てよ!」
 叫んでもなお小さい斉藤の声が聞こえたのかどうか、虎徹は小さく手を振った。

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 ド○えもん。ちょっとカッとして書いた。
 アポロンメディア移籍以降、こてっちゃんを箱入りにしてるのは斉藤さんに違いない。

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