最近読んだりしたものについて。 ― 2011/10/09
「3月のライオン」羽海野チカ
言わずと知れたベストセラー。勿論友人からお薦めもされた、とっくの昔に。今更かと言われても仕方がない、けど今になって読んだのだから仕方ないだろう何が悪い。
まぁ何を食わず嫌いしてたかと言うと、実は絵柄。いや、嫌いだという訳じゃない。綺麗だよね。ただ、あの繊細さと張りつめた神経に、手を出せない時期があるねん……。裏表紙のあらすじを読めば効果倍増でして。
面白いのはわかっていても、正直めんどくさい、と。
で、手を出したきっかけはと言うとですね。先日青山ブックセンターに寄り道したんですよ。あそこね、本屋としてはセレクトショップのような性格の強い本屋でして。
種類は少ないけど立ち読み可能なんですよ。
そこで6巻まで揃ってたらとりあえず出すだろう、手。
そして読み始めたら最新刊まで一気だろう。えーとコラム除いて大体2時間だったと思います。1冊20分。夢中で読んでるペースです。
なるほど、面白かった!ちゃんと買って帰りましたよ!……4巻までだけど。うん、残りも近々買う。
なんだろうな。
あらすじとかまとめたら確かに裏表紙の通りだし、細やかで真摯ですごく面倒なストーリーのはずなんだけど、重苦しさを感じさせないで読ませるってことは、つまりそれは作者の力量だってことですよね。
印象的な所を言えば、例えば二海堂と零との距離。1巻1話では「二海堂さん」だった呼称が「二海堂」になり、島田さんの研究会入ってからは二海堂の自称でなく本当に「親友」の距離になっていく零の変化が、理解可能な速度。
お盆の頃に零が、失った実の家族を思い出さないようにしてきたのは間違いだったんじゃないか、と思っていたことから正月の懐かしい夢を経て、春休みの「父が胃痛持ちだったんで」という流れは多分繋がっている。
島田さんに負けてからの零の変化が急激になるのは本当に「頭かち割られて」救われたんだな。島田さんはすごくかっこいい。
あと、あれだな。
4巻獅子王戦決着時の宗谷名人。実は「君は僕を信用し過ぎだ」の意味が一度で読み取れなかったんで、もう一度読み直して考えたんですね。
対局相手の何を信用して、それの何が元で島田さんの敗因になるのか。
3巻まで戻りました。スミスの言う「『勝てるかもしれない』──と思える人間がそのまま『勝つ可能性のある』人間だったりするのだ」。
つまり、島田さんが「信用し過ぎ」たものは、宗谷名人の傷一つない完璧な強さ。つまりこれは島田さんが勝つ自信を失ったことに対する指摘で、しかも島田さんが気付かなかった所為で幻となった起死回生の妙手こそ「美しかったのに………」と静かに詰る訳ですね。「お前は勝つ気を無くした、その所為で美しい手を見逃した」と。それは確かに、もう人の域で言うことではないだろう。
鬼だ。
ということでいいんですかね?
「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」カーマイン・ガロ/井口耕二訳
まぁ見ればわかると思います。ちょっと衝動買いです。
多分去年、一度本屋で立ち読みしたことはあったんですよね。何となく覚えてた。
ビジネス向けノウハウ本らしい「このジョブズの手法をあなたのプレゼンに生かすには!」という部分がまぁ……正直私、要らないので買わなかったんだと思う。
ただ、やっぱり面白いんですね。教材として載る「ジョブズのプレゼン」の内容が。
なるほど、これは基調講演のチケットも売れるわ、ゆーつーぶで検索したら映像出るんなら見に行くか……と思うレベル。まだ見てないですけどね。
5分のデモの為にも数百時間掛かる資料作成、何週間も前から行う事前学習、2日のリハで徹底的に作り込まれるプレゼンってどんなんや。劇場型プレゼンっていうか、ほんとにある種のステージ芸ですよね?
ナナメ読みの拾い読みで見てますが、そういう読み方でも多分大丈夫にできてると思います。だってビジネス本だもん。
よいプレゼンはシンプルにまとめること、そして発表する内容をよく勉強して、ちゃんと練習すること。だそうですよ。
読み返したものの話まで語るとまた長くなるからここまで。
言わずと知れたベストセラー。勿論友人からお薦めもされた、とっくの昔に。今更かと言われても仕方がない、けど今になって読んだのだから仕方ないだろう何が悪い。
まぁ何を食わず嫌いしてたかと言うと、実は絵柄。いや、嫌いだという訳じゃない。綺麗だよね。ただ、あの繊細さと張りつめた神経に、手を出せない時期があるねん……。裏表紙のあらすじを読めば効果倍増でして。
面白いのはわかっていても、正直めんどくさい、と。
で、手を出したきっかけはと言うとですね。先日青山ブックセンターに寄り道したんですよ。あそこね、本屋としてはセレクトショップのような性格の強い本屋でして。
種類は少ないけど立ち読み可能なんですよ。
そこで6巻まで揃ってたらとりあえず出すだろう、手。
そして読み始めたら最新刊まで一気だろう。えーとコラム除いて大体2時間だったと思います。1冊20分。夢中で読んでるペースです。
なるほど、面白かった!ちゃんと買って帰りましたよ!……4巻までだけど。うん、残りも近々買う。
なんだろうな。
あらすじとかまとめたら確かに裏表紙の通りだし、細やかで真摯ですごく面倒なストーリーのはずなんだけど、重苦しさを感じさせないで読ませるってことは、つまりそれは作者の力量だってことですよね。
印象的な所を言えば、例えば二海堂と零との距離。1巻1話では「二海堂さん」だった呼称が「二海堂」になり、島田さんの研究会入ってからは二海堂の自称でなく本当に「親友」の距離になっていく零の変化が、理解可能な速度。
お盆の頃に零が、失った実の家族を思い出さないようにしてきたのは間違いだったんじゃないか、と思っていたことから正月の懐かしい夢を経て、春休みの「父が胃痛持ちだったんで」という流れは多分繋がっている。
島田さんに負けてからの零の変化が急激になるのは本当に「頭かち割られて」救われたんだな。島田さんはすごくかっこいい。
あと、あれだな。
4巻獅子王戦決着時の宗谷名人。実は「君は僕を信用し過ぎだ」の意味が一度で読み取れなかったんで、もう一度読み直して考えたんですね。
対局相手の何を信用して、それの何が元で島田さんの敗因になるのか。
3巻まで戻りました。スミスの言う「『勝てるかもしれない』──と思える人間がそのまま『勝つ可能性のある』人間だったりするのだ」。
つまり、島田さんが「信用し過ぎ」たものは、宗谷名人の傷一つない完璧な強さ。つまりこれは島田さんが勝つ自信を失ったことに対する指摘で、しかも島田さんが気付かなかった所為で幻となった起死回生の妙手こそ「美しかったのに………」と静かに詰る訳ですね。「お前は勝つ気を無くした、その所為で美しい手を見逃した」と。それは確かに、もう人の域で言うことではないだろう。
鬼だ。
ということでいいんですかね?
「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」カーマイン・ガロ/井口耕二訳
まぁ見ればわかると思います。ちょっと衝動買いです。
多分去年、一度本屋で立ち読みしたことはあったんですよね。何となく覚えてた。
ビジネス向けノウハウ本らしい「このジョブズの手法をあなたのプレゼンに生かすには!」という部分がまぁ……正直私、要らないので買わなかったんだと思う。
ただ、やっぱり面白いんですね。教材として載る「ジョブズのプレゼン」の内容が。
なるほど、これは基調講演のチケットも売れるわ、ゆーつーぶで検索したら映像出るんなら見に行くか……と思うレベル。まだ見てないですけどね。
5分のデモの為にも数百時間掛かる資料作成、何週間も前から行う事前学習、2日のリハで徹底的に作り込まれるプレゼンってどんなんや。劇場型プレゼンっていうか、ほんとにある種のステージ芸ですよね?
ナナメ読みの拾い読みで見てますが、そういう読み方でも多分大丈夫にできてると思います。だってビジネス本だもん。
よいプレゼンはシンプルにまとめること、そして発表する内容をよく勉強して、ちゃんと練習すること。だそうですよ。
読み返したものの話まで語るとまた長くなるからここまで。
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